全世界のアウディディーラーが技術を競う「Audi Twin Cup」。その2016年日本代表を決める「ジャパンファイナル」が大阪で開催され、テクノロジー部門優勝のAudi宇都宮メカニックチームは「ひとつひとつのプロセスを丁寧にみた結果、正確な故障診断ができた」と語った。
このアウディツインカップは、テクノロジー部門とサービス部門の2部(Twin)で構成。テクノロジー部門は「筆記テスト」のほか、実車を使用した不具合故障診断、原因特定といった課題を制限時間内に解決する「診断テスト」などが行われる。
午前中のセミファイナルでは、パネルやピースを使用して電気回路に見立てたパズルを組み立てるという実技テストが実施され、全国119店舗あるアウディ正規ディーラーのなかから予選を突破した24チーム(71名)が挑んだ。
セミファイナルの内容は、パネルに適切なピースを組み込み、電気回路を完成させ、最終問題を解くというもの。最終問題に正解すると、アウディ『TT クーペ』の正しいリモコンキーを入手でき、エンジンが始動して課題達成が認められる。
パネル上に記された「A」「B」「C」は、回路達成のヒントとなるピースで、用意された3つの課題に正解することで入手できる。正しいピースを選択し、いち早く完了したチームほど減点が少なく、高得点を獲得できる。ABCにはそれぞれ「技術知識問題」「車両不具合か所の発見」「手で車載物の重さを量る」という内容が記されている。
優勝したAudi宇都宮チームは、ファイナルの成果について「エンジンが始動しないという状況で、現象の確認、測定・点検、伝達と、3人がそれぞれ役割分担を決めて動いた。決勝(ファイナル)では、ECUのアースの途中にある配線に過大抵抗があるのを確認し、チームワークで解決へ向けてすすめられた」と話していた。
決勝に挑む3人を見守っていたAudi宇都宮のスタッフは「彼らは毎日のように勉強会を実施し、仕事が終わってから夜中までトレーニングしていた。まわりのメカニックも予想問題もつくるってあげるなどのサポートを重ねた。われわれはこれで2年連続、世界大会に進出する。昨年はアドバイザー部門で3位、世界大会で結果を残せなかったので、次はぜひ世界一を獲得してきてほしい」と話していた。