宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、小惑星探査機「はやぶさ2」の地球スイングバイ実施後の軌道を計測計算した結果、「はやぶさ2」が目標としていた軌道上を順調に航行していることを確認したと発表した。
「はやぶさ2」は、2015年12月3日の夕方から夜にかけて、小惑星Ryuguを目指すための地球スイングバイを実施、19時08分(日本時間)に地球に最接近、ハワイ諸島付近の太平洋上空約3090kmを通過した。
地球スイングバイによって軌道を約80度曲げ、スピードは秒速約1.6km上がって秒速約31.9km(太陽に対する速度)となり、目標としていた数値を達成した。
米国航空宇宙局(NASA)深宇宙ネットワーク局、欧州宇宙機関(ESA)深宇宙ネットワーク局の支援を受けた探査機運用により、現在「はやぶさ2」の状態は正常であることを確認しているとしている。
「はやぶさ2」は、12月14日0時(日本時間)時点、地球から約415万km、太陽から約1億4485万kmの位置にあり、巡航速度は秒速約32.31km。スイングバイ後、太陽の重力の影響で加速している。