9月23日、ディーゼルエンジンの不正問題の責任を取る形で、辞任を発表したフォルクスワーゲングループのマルティン・ヴィンターコルンCEO。この問題に、経営トップは関与していたのか。
これについて、フォルクスワーゲングループの監査役会は、「ヴィンターコルンCEOは、排出ガスのデータが操作されていたことを知らなかった」と発表。同CEOの関与を否定している。
今回の問題は9月18日、米国で発覚。米国で販売された約48万台のディーゼル車に、排ガス規制を逃れるための不正なソフトウェアが装着されていた。
その後、9月22日、フォルクスワーゲングループは違法なソフトウェア装着車について、「全世界のおよそ1100万台が含まれる可能性がある」と公表。この問題は米国だけにとどまらず、全世界に拡大している。
約1100万台もの大規模な不正を、果たして経営トップが知らなかったのか。米国やドイツなどでは、この問題について当局が捜査に乗り出す姿勢を示しており、今後経営トップの関与の有無が、捜査の焦点のひとつになる。