国土交通省は、自動運転技術の一つである「自動操舵」の国際基準策定の専門家会議を日本で開催すると発表した。
自動車の自動運転技術は、交通事故の削減や、渋滞緩和、高齢者の移動支援など、様々な効果が期待されており、国内を含む世界の自動車メーカーや部品メーカーが、開発・実用化に取り組んでいる。
自動運転技術のうち、アダプティブクルーズコントロール(ACC)や衝突被害軽減ブレーキなど、進行方向の自動制御については、多くの技術が実用化されている一方で、自動レーンチェンジや自動追い越しなど自動でハンドルを操作する「自動操舵技術」は、数年以内の実用化を目指して、世界各国で技術開発が進められている。
これらの状況を踏まえ、今年4月、自動車の国際基準を策定する「国連の自動車基準調和世界フォーラム」(WP29)の傘下に「自動操舵専門家会議」が設置され、自動操舵の国際基準策定の議論が開始されている。日本はドイツとともに専門家会議の共同議長で、議論を主導している。
今回、2回目となる専門家会議を6月16日、東京で開催する。
目的に応じた自動操舵技術の分類や、自動操舵技術が使用可能な条件、自動操舵技術における人と機械の役割分担などを話し合う。専門家会議は非公開。