党首交代の動議退けられる
オーストラリア与党の自由党は9日、党首交代を求める動議を巡り議員投票を行い、アボット首相の辞任要求案を否決した。これによりアボット首相の続投が決まった。
投票結果は反対が61票、賛成が39票だった。現政権の支持率低下により、党首のアボット首相と副党首のビショップ外相の交代を求める声が上がっていた。首相は、一刻も早い事態収拾を巡り、議員総会を1日前倒しで行った。
各メディアの報道によると、与党内ではアボット首相に対する不満が根強くあったという。アボット首相が1月末、英国のフィリップ殿下にナイトの称号を授与すると発表した勲章問題などをきっかけに一気に不信感が募ったとされ、WA州選出の3バックベンチ議員が動議を支持したとみられている。
2013年9月の現政権樹立以降、アボット首相の支持率が低下する中、ターンブル通信相やビショップ外相が高い人気を得ていたことなどから、党首交代の話は常にメディアの間で流れていた。
9日朝には強硬保守のベルナルディ議員が、「ターンブル氏は党首選動議支持を訴えて回っている」と国営放送ABCのインタビューで発言するなど、相変わらず保守連合内の内紛のタネは残っている。
■ソース
Tony Abbott keeps leadership of Liberal Party following failed spill motion