2014年の世界新車販売台数、3.5%増の8720万台…マークラインズ

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グローバルライトビークル販売
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自動車産業ポータルを運営するマークラインズは、業務提携する英国の調査・コンサルティング会社LMC社による、2014年12月の世界新車販売台数を発表した。

それによると、乗用車・小型商用車の販売は、季節調整済み年率換算販売が過去最高の9200万台/年となり、多くの市場でも高い販売レベルで2014年を締めくくった。なお、2014年通年の販売は前年比3.5%増の約8720万台だった。

米国は、2014年通年で6%増の1650万台となった。12月は前年同月比10.9%増と特に好調で、季節調整済み年率換算の販売は1680万台/年となった。コンパクトSUVを筆頭に好調なライトトラック販売が成長の原動力となった。カナダの2014年通年の販売も6%増の185万台超となって過去最高の販売を達成した。

12月の西欧市場は、英国市場の力強い需要がリードして前年同月比ベースでは堅調に推移するという2014年を通じてワンパターン化した販売状況を繰り返した。12月は前年同月比3.2%増、2014年通年では5.2%増の約1360万台となった。2015年も自動車市場の成長は続くと思われるが、経済には警戒すべき兆候があふれており、市場の回復が失速するリスクもある。

12月の中東欧は、ロシア市場が速報値によると季節調整済み年率換算の販売で270万台/年超と比較的に堅調だった。ルーブル急落に起因する大幅な価格値上げを予想し、消費者がディーラーの在庫車を前倒しで購入したことが要因。一方で、トルコは好調で、2014年前半の落ち込みからほぼ回復した。中東欧地域は年末の販売は好調だったものの、2014年通年販売は8%近い減少となった。

中国は、12月の季節調整済み年率換算販売は過去最高の2560万台/年となり、11月の上方修正した年率換算販売から3.8%増加した。しかし、好調な12月販売は単にディーラー在庫を増加させただけという憶測もある。2014年通年では、前年比8.3%増で過去最高となる2560万台に達した。乗用車販売は上昇を続けているが、小型商用車販売は4年連続で減少を記録した。

日本の12月販売は、季節調整済み年率換算販売は620万台/年へと急上昇、消費税増税前の2014年1月以来最高となった。韓国の12月の季節調整済み年率換算販売は、自動車メーカーの積極的なインセンティブ・キャンペーンで、過去12年で最高となる172万台/年まで上昇。2014年通年は、2002年以来初めて160万台を超えた。

ブラジル市場は、工業製品税(IPI)の減税が2014年末で終了することから駆け込み需要で増加。12月の季節調整済み年率換算販売は370万台/年に達したが、通年では2年連続で減少した。

変動が激しいアルゼンチン市場は、12月の季節調整済み年率換算販売は上昇したものの、前年同月比では悪化する経済とともに減少を続けている。2014年通年では30%近く減少し、回復する兆しが見えない。

《纐纈敏也@DAYS》

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