2015年から新たに動き出すマクラーレン・ホンダ。そのチームの一員になることが正式に発表されたフェルナンド・アロンソは、マクラーレンのリリースで意気込みを語っている。
2001年に当時の史上最年少ドライバーとしてデビュー。その後ルノーで2005、2006年にワールドチャンピオンを獲得した。翌2007年にマクラーレン・メルセデスへ移籍するも同僚のルイス・ハミルトンやチームとの不協和音もあり、わずか1年で離脱し再びルノーへ。2010年からフェラーリに移籍し、チャンピオン争いにも何度か絡んできた。
これまでフェラーリのエースというイメージが強かったアロンソだが、彼も幼少の頃からマクラーレン・ホンダに憧れていた1人だったという。
「僕が昔からアイルトン・セナに憧れを抱いていたことは言うまでもない。幼少の頃から部屋にポスターも飾ってあったし、ミニカーでもよく遊んだ。いつか彼のようになりたいと夢見ていたことを今でも覚えている」。
「セナが活躍しF1の歴史の中でも多くの人々の記憶に刻まれている“マクラーレン・ホンダ”の一員になれたことを誇りに思うし、来シーズンのF1が本当に楽しみ。必ずや皆が求めている結果を出すという強い決意を持って、このチームへ加入すること決めた」。
「実は1年以上前から熱心にオファーを受けていた。イギリスと日本の施設も素晴らしかった。マクラーレンとホンダの関係者と何度も話し合ったし、総合的にみて必ず成功をおさめることができると確信している」。
「あの伝説を再び蘇らせられることが我々のチャレンジだと思っている。このチームの為に自分が持っている全ての力を注ぐつもりだ」。
奇しくもアロンソと入れ替わりでフェラーリ加入が決まったセバスチャン・ベッテルも「フェラーリはミハエル・シューマッハが活躍していた場所で、ずっと憧れていた」と移籍時にコメントしている。それと同じようにアロンソにとってはセナとマクラーレン・ホンダがF1ドライバーになるきっかけ。彼にとっても夢が叶う今回の移籍になったことは間違いないだろう。
新規定のパワーユニットで実戦経験がないホンダはどうしても不利に見られがちだ。その難関にあえて立ち向かおうとしているアロンソ。憧れていた場所で新しい第一歩を踏み出すことを決意した元チャンピオンが、どのようにチームを引っ張っていくのかに注目したい。