【BMW 2シリーズ アクティブツアラー 試乗】MINIのよさも持つ日本サイズSUV…石川真禧照

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BMW 2シリーズ アクティブツアラー
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BMWの『2シリーズ』といえば、2014年2月にデビューした『2シリーズ クーペ』が第一弾だった。これは『1シリーズ』をベースにした後輪駆動の2ドアのスポーツクーペだった。

今回の『アクティブツアラー』は、2シリーズの第二弾。今度はコンパクトなSUVだ。しかし、駆動方式はBMW車としては初のFF車(4WDもあるが)。ベースになっているのは、BMW傘下の新型『MINI』。パワーユニットも直列3気筒1.5リットルターボと4気筒2.0リットルターボ。1.5リットルはFF+6AT、2.0リットルは4WD(Xドライブ)+8ATを組み合わせている。

試乗したのは1.5リットルターボ+FFの『218i』。332万円、368万円、381万円の3グレードの中でもっとも高いラグジュアリーグレードだ。ETC機能付のITSスポット対応DSRC車載器システム、電動フロントシート、レザーシートなどが標準装備になっている。

BMWのニューモデルを見るたびに思うのは、日本市場のことを考えたクルマづくりを行っていること。このアクティブツアラーも全幅は1.8mに収まっているし、全高も1550mm。立体駐車場や集合住宅の多い都会のユーザーには、この2点はうれしいサイズなのだ。

目の前のアクティブツアラーは、全長も4.35mとコンパクト。さっそく運転席に座ってみる。高めの着座と大きなウインドで視界はよい。フロアの6ATをシフトし、走り出す。3モードのドライビング・パフォーマンス・コントロールは「コンフォート」モードを選択。1.5リットル3気筒エンジンはアイドリングではやや駆動と音を発していたが、走り出せばまったく気にならない。1.5リットルターボは1300rpmからアクセルの反応があり、2500rpmをオーバーすると、キビキビと走る。

Dレンジ、コンフォートモードにおける0-100km/h加速は9秒台。さらにパフォーマンスを求めるなら、「スポーツ」モードを選択すれば、タイムは7秒台に短縮できる。

乗り心地、ハンドリングは、コンフォートモードでもやや硬めで、クイック。ハンドリングのクイックさは、ベースになったMINIのゴーカートフィーリングを思わせるものがある。

ラゲッジスペースはリアシートが130mmスライドし、左右幅1010~1310mm。サブトランクも深さ180mmある。リアの背もたれは4/2/4分割だが、リアゲート近くのスイッチで可倒させることもできる。広いし、使えるリアスペースといえる。

オーストリアの試乗会で気になったナナメ前方の視界の悪さは、右ハンドルの日本仕様では解決されていたのもニュースだ。

MINIの『クロスオーバー』は街中に多くなったし、もう少し上級感を味わいたいという人たちに、2シリーズアクティブツアラーはジャストサイズのSUVとえいそうだ。

1.5リットルターボエンジンも高速巡航では28km/リットル、街中10~14km/リットルを記録するなど、燃費もかなり良かった。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★★

石川真禧照│自動車生活探検家
日刊自動車新聞社を経て1971年からフリーの自動車評論家。1982年、I.W.オフィースを設立、自動車を中心としたメディア活動を開始する。自動車を生活の道具として捉える評論を得意とし、「自動車生活探検家」を名乗る。

《石川真禧照》

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