画像処理システム世界市場、2018年に単体機器で3823億円を予測…富士経済

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富士経済は、画像処理システムの世界市場を調査し、結果を「2014画像処理システム市場の現状と将来展望」にまとめた。

報告書では、単体機器として処理装置6品目、カメラ4品目、キーコンポーネンツ3品目、アプリケーションとして基板実装関連3品目、シート関連2品目、食品・薬品関連3品目、観察・測定関連機器6品目の計27品目を対象に市場の現状を分析し今後を予測した。

画像処理システムの世界市場は2013年の単体機器が2936億円、アプリケーションが1250億円、観察・測定関連機器が2064億円だったのが、2018年には単体機器で3823億円、アプリケーションが1799億円、観察・測定機器が2626億円を予測する。

画像処理装置(筐体型、ボード)、画像センサの市場はスマートフォン関連の設備投資を中心に拡大している。ロボットビジョンシステム、三次元デジタイザは、日本、欧米の自動車メーカーの積極的な設備投資により市場を拡大させている。今後は、アジアを中心とした新興国でローエンド製品の需要が高まると見られる。画像処理用LED照明は、自動車関連用途が増えており、今後の拡大が見込まれる。

基板実装関連では、AXIがEMSや車載電装の大手を中心に、今後の市場拡大余地が大きいと見ている。

画像処理装置(筐体型)の市場は、2013年に430億円となり、2014年は、スマートフォンや自動車関連用途で増加すると見られ、2013年比9.3%増の470億円、2018年には603億円を見込む。

取り付けの容易さ、メンテナンスの簡便さ、使い易さなどの面から、アジアのローカルユーザーの需要が拡大している。特に中国でのスマートフォン、タブレットの設備投資、人件費高騰に伴う省人化ニーズが高まっていることに支えられている。

地域別の需要は、アジアでは電子部品や電子機器の組立用途が中心で、タイや、インドネシアでは自動車関連用途も増加している。欧米では食品関連用途や自動車関連用途が多い。

ユーザーの要求は、従来の価格重視からサポート重視に変化してきており、メーカー側は、現地でのサポート体制の強化や、ソリューション提案による付加価値の向上を迫られている。

製品のコモディティ化が進む中、各社は解像度を高める、筐体自体を小型設計にして低消費電力にするなど、高性能化、高付加価値化により価格の維持を図っている。

また、非接触ユニットを搭載した三次元測定器(CMM)は、非接触ユニットが500万円以上と高価なため、2013年はCMM全体の5%程度と見られるが、自動車部品用途を中心に成長が見込まれる。

CMMの中心となる自動車部品用途では、部品の高精度加工要求により、測定点数が増加している。従来の接触式CMMでは、測定点数増加への対応が困難なため、今後は非接触式の導入の動きが広がると見られる。2017年頃から価格低下による本格的な市場拡大が進むと見通しで、2018年には2013年比2.6倍の275億円を予測する。

《レスポンス編集部》

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