メルセデス・ベンツ日本は10月20日、愛知県の豊橋新車整備センター(VPC)にて、新車を購入したユーザーに直接納車を行う施設「デリバリーコーナー」をオープンし、第一号車の納車式を行った。
デリバリーコーナーは、豊橋市が中心となって提案し、昨年4月に規制緩和の形で実現した、全国のナンバープレートの封印取付けを可能とする制度をいち早く活用したサービス。インポーターでは初の設備となる。
今回その一号車となったのは、浜松市に住む建設・運送業社長の森田氏が注文した『Sクラス』の特別仕様車、「S550ロング・プレミアムスポーツ」。同氏にとってメルセデスベンツは3台目とのことだが、同コーナーでの引き渡しについては「やはり気分がいいものですね」と納車の歓びを語った。
納車式はVPC内の専用施設で行なれ、そこからユーザー自身が新しい愛車を運転して帰ることができる。ドイツ本国ではメルセデスベンツの各生産工場で同様のダイレクトデリバリーが行われていて好評なことから、メルセデス・ベンツ日本や地元の豊橋では、国内でも同様のサービスができないか検討してきたという。
同社の上野金太郎社長は「日本のお客様にも最高品質の車両をお届けする整備工程をご覧いただき、より多くの方にメルセデスベンツを身近に感じていただきたい」と語った。
デリバリーコーナーの対象モデルは、メルセデス・ベンツ日本が取り扱うほぼ全モデル(形式認定を取得していないごく一部の車種を除く)。対象地域は、年内は東海地区(愛知県、岐阜県、三重県、静岡県)の予定で、2015年1月以降には近畿地方まで、同年4月以降には関東、北陸、四国、中国地方まで拡大し、その他の地域にも順次拡大する予定。
さらに、デリバリーコーナーのオープンに伴い、メルセデスベンツのオーナーに加えて、一般の希望者でも豊橋VPC内を見学できるプログラムを11月より開始する。また、同コーナーでは約300点に及ぶメルセデスベンツの純正グッズ等の販売も行う。
なお、同社の新車整備センターは従来の日立(茨城県)に加えて、今年8月に豊橋がオープンして2拠点となった。これにより販売台数増加に対応するほか、タイムリーかつ安定したデリバリーを目指す。日立に関してはスペース等の関係からデリバリーコーナーの設置予定は今のところないとのことだ。