【マレーシア航空17便事件】親露派と秘密裏に交渉 ナジブ首相が初めて内情明かす

エマージング・マーケット 東南アジア

マレーシア航空17便事故により花束が手向けられた(アムステルダム)
  • マレーシア航空17便事故により花束が手向けられた(アムステルダム)
  • マレーシア航空17便の犠牲者に祈りを捧げる関係者
  • マレーシア航空
  • マレーシア航空
ナジブ・ラザク首相は米CNNインターナショナルの「アマンプール」における独占インタビューで、マレーシア航空(MAS)MH17便のブラックボックス回収や犠牲者の遺体の引き取りを安全に遂行するために行った交渉の内容について初めて明らかにした。

MH17便は7月18日、オランダ・アムステルダムからクアラルンプール(KL)に向けて飛行中にロシア国境付近のドネツク市近郊の上空で撃墜され墜落した。ドネツク近郊ではウクライナからの分離・独立を求める親ロシア派の武装集団が占拠を続け、治安が悪化していたが、マレーシア政府による交渉の末、マレーシアの調査チームにブラックボックスが手渡され、犠牲者の遺体も引き渡された。

ナジブ首相はインタビューの中で、親ロシア派との交渉は「非常に繊細」なプロセスであったことから一人で決断をし、指示をする必要があったとコメント。安全に墜落の原因究明や遺体の回収を進めるために「異例」で「前例のない」交渉を秘密裏に行う必要があり、側近やナジブ政権の幹部の多くも交渉の詳しい内容は知らされていなかったことを明らかにした。

交渉のプロセスにおいてはナジブ首相自身と分離派のリーダー、調査チームのリーダーが会話を通じて交渉をしたという。通常は政府間の交渉となるが墜落現場を占拠していた武装集団と交渉をする必要があった。ナジブ首相は、犠牲者の遺族に遺体を引き渡し彼らの気持ちを落ち着かせるためにもこうした交渉が必要であったと強調。より良い結果のためには「静かな外交」が必要だったと説明した。
千田真理子

編集部おすすめのニュース