川崎重工、天然ガスからガソリンを製造する設備をトルクメニスタンから受注

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川崎重工業は、トルクメニスタンの国営公社トルクメンガスから、天然ガスを原料とし最新のガス液化技術により高品質ガソリンを製造する世界最大のガス・ツー・ガソリン(GTG)製造設備を、トルコの建設会社であるルネッサンスとのコンソーシアムで受注した。

川崎重工は、コンソーシアムのリーダーとしてプロジェクト全体のとりまとめと製造設備全体のエンジニアリング、機器の供給を担当する。ルネッサンスは、土木工事と製造設備の組み立てを担当する。

受注金額は約1500億円で、製造設備は2018年に稼動開始の予定。今回の受注では双日の協力を得た。

今回受注した設備は、デンマークを拠点とし、世界中に化学プロセス技術・触媒を提供しているトプソーの最新技術を採用し、天然ガスを原料として年間60万トンの高品質ガソリンを製造する。設備はトルクメニスタンの首都アシカバード市北部に位置するオバダンデペ地区に建設する。

ガス液化技術は、天然ガス産出国などで一部実用化されているが、今回採用する最新技術は、天然ガスからガソリンを効率良く製造するため、ガソリン精製工程を簡素化することが可能。また、天然ガスを原料とすることで、従来の原油を原料とする設備とは異なり、温室効果ガスの排出を抑制しながら高品質ガソリンを製造できるため、天然ガス、シェールガス資源を保有する国で注目される技術。

中央アジアのトルクメニスタンをはじめとする天然資源国は、高い経済成長が続いており、今後の持続的発展、天然ガスの有効利用策として、GTG製造設備が期待されている。トルクメニスタンでは、今回と同規模の設備増設が計画されるなど、引き続き堅調な需要が見込まれる。

川崎重工では、海外市場で培ってきた天然ガス関連ビジネスのノウハウを生かし、今回受注したGTG製造設備やLNG貯蔵設備とその周辺分野で、世界的に積極的な活動を展開していく。

《レスポンス編集部》

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