カザナによるマレーシア航空国有化は「不可解」…マレーシア元首相

経営が悪化しているマレーシア航空(MAS)の国有化を通じて再建を目指すことが明らかとなった件について、マハティール・モハマド元首相はMASの再生にはつながらないとの厳しい見方を示した。ザ・スターが報じた。

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経営が悪化しているマレーシア航空(MAS)の国有化を通じて再建を目指すことが明らかとなった件について、マハティール・モハマド元首相はMASの再生にはつながらないとの厳しい見方を示した。ザ・スターが報じた。

マハティール氏はブログ「chedet.cc」の中で、MASの上場を廃止して私企業化するという提案は不可解であるとコメント。政府がある企業を完全に取得することは、私企業化とは言わずに実際には国有化であると指摘した。

マハティール氏はまた、カザナは現在MAS株式の70%を保有しており事実上MASをコントロールしていると指摘。残りの株式を取得して100%を保有してもあまり状況は変わらず、完全に私企業化することで赤字計上が続くこの状況がどう変わるのかと疑問を呈した。また、カザナによる企業運営について、新たに就任した役員が多額の報酬や手当、賞与を受け取ることになるとの持論を展開し、MASの経営自体を建て直すことができるのかどうかは疑問に思うと述べた。

さらに、バランスシートを頻繁にチェックして経営を精査する体制が無い限りは再生は難しく、MASは切り離す資産も多く持ち合わせていないと指摘。MASのケータリング契約を長期に渡り受注している企業は儲けている一方で、MASは赤字を計上しているとし、懸念を表明した。

千田真理子

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