【夏休み】近鉄の旧生駒トンネルツアー、今夏も開催

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開業当時の旧・生駒トンネル。トンネル断面が狭く、後に大型車両の走行に対応した新生駒トンネルの建設により使用を中止した。
  • 開業当時の旧・生駒トンネル。トンネル断面が狭く、後に大型車両の走行に対応した新生駒トンネルの建設により使用を中止した。
  • 現在の旧・生駒トンネル。生駒方はけいはんな線のトンネルとして一部再利用されているが、石切方は今も完成当時の趣を保っている。

近畿日本鉄道(近鉄)は8月24日、「旧生駒トンネル見学と生駒山上遊園地で涼しさ体験」と題した日帰りツアーを実施する。

旧・生駒トンネルは現在の近鉄奈良線石切(大阪府東大阪市)~生駒(奈良県生駒市)間に建設された、大阪府と奈良県の府県境にある生駒山脈を貫く3388mの鉄道トンネル。近鉄の前身会社である大阪電気軌道が建設し、1914年4月30日の上本町(現在の大阪上本町)~奈良(当時は仮駅)間開業に合わせて使用を開始した。日本初の標準軌複線トンネルで、開通当時は日本一長い鉄道トンネルだった中央本線笹子トンネル(4656m)に次ぐ長さだった。

旧・生駒トンネルは断面が狭く大型の車両が走行できなかったことから、戦後の1964年には輸送力増強策として大型断面の新生駒トンネルが整備され、旧・生駒トンネルは使用を中止した。その後、生駒方の約400mは東大阪線(現在のけいはんな線)用のトンネルとして再利用されたが、石切方は現在も使用中止時の状態を保っている。

今回のツアーは石切駅北改札前に9時30分集合。トンネル内を見学し、その後は生駒山上遊園地で解散・自由行動となる。トンネルの入口では写真展やグッズの販売が行われる。定員は100人で、参加費用は大阪難波発が大人4570円・子供4180円。申込みは近鉄瓢箪山駅営業所で受け付けている。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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