日産自動車の田川丈二常務執行役員は7月28日、横浜市にある本社で開いた決算会見で主力市場の中国で販売競争が激化していることから、7月から在庫調整に入ったことを明らかにした。
田川常務は「6月あるいは7月に入って販売競争が激化していて、ディーラーの在庫が少し過剰な状況にある。従って7月以降、少し卸売りを下げて在庫を調整して適正な基準に戻すことも考えている」と述べた。
ただ「第1四半期(1-3月期)の我々の販売自体は前年同期比21%増という結果がでたので、今のところ社内計画に沿った形でいっている。第2四半期(4-6月期)もシェアはほぼ横ばいだが台数としては10%近い伸びなので、これは良い状況だと思う」とも説明。
その上で「あまり激化している販売競争に巻き込まれて収益を悪くしないようにと考えている。(7月以降に)台数は落ちる可能性はあるが、なんとか年度の初めに立てた収益目標についてはなんとか達成したい」との考えを示した。
日産は中国で2014年に前年比13%増の143万台の販売を計画している。第1四半期の実績は前年同期比21.1%増の28万3000台、第2四半期は同9.6%増の33万7000台となっている。