日産自動車のカルロス・ゴーン社長は6月24日に横浜市内で開いた株主総会で、「一部の軽自動車については将来的に日産の工場で生産する」との考えを示した。
ゴーン社長は「この数年間、日本市場はますます軽自動車にシフトしている。これは我々の想定を超えるシフトだった。軽は国内市場の4割を占めており、その割合は今後拡大するかもしれない。もし自社の工場で軽を生産しなければトラブルを抱えてしまう」と指摘。
その上で「従って一部の軽は自社の工場で生産しなくてはならない。そうすることにより100万台の国内生産を自社工場で実現する」と説明した。
軽の自社生産に関しては、国内生産100万台を今後も維持するのかとの株主からの質問への回答の中でゴーン社長が言及したもの。ゴーン社長は「日本という拠点は私どもの競争力、そして発展のために必要である。国内生産100万台維持は会社として掲げた目標」と強調。その一方で「軽が日本で売れている。日産の工場で生産していきたいと思っている。そうでないと100万台をキープできない」とも語っていた。
日産は現在、三菱自動車と共同開発した軽乗用車を三菱に生産委託するとともに、スズキからも軽をOEM調達している。