警視庁は4日、スクールゾーンとして車両通行が禁止されている区道をバイクで走行し、自転車に乗っていた男性をひき逃げしたとして、東京都板橋区内に在住する28歳の男を自動車運転死傷行為処罰法違反(危険運転致傷)容疑で逮捕した。
警視庁・交通捜査課によると、逮捕された男は2014年5月30日の午前8時15分ごろ、スクールゾーンに設定され、バイクやクルマなどの通行が禁止されている北区上十条付近の区道へバイクで進入。約40km/hの速度で走行し、38歳の男性が乗る自転車に衝突。男性に頭部打撲の軽傷を負わせ、そのまま逃走した疑いがもたれている。
自動車運転死傷行為処罰法では、危険運転致死傷の中に「通行禁止道路を進行し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為」が新たに含まれることになった。スクールゾーンや歩行者天国に車両を進入させ、高速走行させた場合に適用される。今回は男が事故後に逃走していることから、これを全国で初めて適用し、逮捕に踏み切った。
聴取に対して男は「遅刻しそうだったことから、通行が禁止されている道路にバイクを乗り入れたことは間違いない」と供述しているが、ひき逃げについては「相手が行っていいと言った」などと供述し、容疑への関与を否認しているようだ。