武装集団に誘拐の中国人観光客ら、フィリピンで無事解放

4月2日にサバ州南西部センポルナ沖の水上リゾート「シンガマタ・リーフ・リゾート」で武装グループに誘拐された中国人女性観光客、高華贇さん(29)とフィリピン人女性従業員のマーシー・ダヤワンさん(40)が5月30日、フィリピン南部のホロ島で無事解放された。

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4月2日にサバ州南西部センポルナ沖の水上リゾート「シンガマタ・リーフ・リゾート」で武装グループに誘拐された中国人女性観光客、高華贇さん(29)とフィリピン人女性従業員のマーシー・ダヤワンさん(40)が5月30日、フィリピン南部のホロ島で無事解放された。

2人を誘拐したと見られている犯行グループは、ホロ島やミンダナオ島のサンボアンガなどを拠点とするイスラム過激派組織、アブサヤフと見られている。

高さんは家族と再会するため、解放された翌日の5月31日に上海行きの便で帰国の途に就いた。ダヤワンさんは、マレーシア当局が就労許可などの文書の確認を行った。

犯行グループからは多額の身代金が要求され、解放のためにマレーシア政府がおよそ3000万リンギの身代金を支払ったとする情報筋の話をもとにした報道もあったが、ナジブ・ラザク首相は30日、「ツイッター」のアカウントで、2人の解放のため身代金は支払われなかったと言明した。

FZはまた、中国との国交樹立40周年を記念してナジブ首相が中国を訪問していた時期と解放が重なったことから、身代金に加えてアブサヤフとの仲介役としてマレーシア政府が接近した、モロ民族解放戦線(MNLF)に対して数百万リンギの「手数料」が支払われたとの情報筋の話を伝えている。

マレーシア航空(MAS)MH370便が消息不明となり、多くの中国人が不明となって以来、マレーシアと中国の二国関係は悪化するとの観測も広まっていたが、マレーシア政府が身代金を支払い中国人観光客を解放することで、マレーシア政府が関係改善を図ろうとしたとの見方もあるという。

千田真理子

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