【新聞ウォッチ】乗用車8社“呉越同車”で若手技術者の「クルマ離れ」歯止めへ

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気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2014年5月20日付

●TPP今夏合意へ詰め、閣僚会合開幕(読売・9面)

●経団連米倉会長来月退任、安倍政権と距離縮まらず(読売・9面)

●環境性能アップで8社協力ディーゼル共同研究(朝日・6面)

●有料道路の民営化OK、愛知県が要望、政府が法改正法へ(東京・1面)

●セナが酷評、徹底的に改良、転機、挑み続けた車体軽量化、ホンダ社長伊東孝紳さん(毎日・8面)

●東芝、グーグルに半導体、来年発売、新型スマホ向け(日経・1面)

●ポスコ、鉄鋼に回帰「非中核」売却視野に(日経・9面)

ひとくちコメント

「サプライチェーンが寸断された3.11のとき以来の結束。協調と競争のバランスを保って日本の自動車産業の底上げを期待したい」と、東日本大震災当時、日本自動車工業会の会長を務めていた日産自動車の志賀俊之副会長は言う。

トヨタ自動車やホンダ、日産自動車などの国内乗用車メーカー8社などが結集して組織された「自動車用内燃機関技術研究組合」(略称=AICE)が発足。その設立記者会見が東京・港区北青山のイベントホールで開かれた。共同研究の事業費として今年度は経済産業省の補助金を含む約10億円を投じて、ディーゼルエンジンの性能を高める技術などを共同研究するという。

ただ、きょうの各紙は日経が「エンジン欧州超えへ結束」との大見出しで報じ、朝日が経済面で「環境性能アップで8社協力、ディーゼル共同研究」と取り上げたほかは、産経は小さな記事、読売、毎日、東京の3紙は掲載なしだった。

技術研究組合設立には、技術力強化、企業ニーズの収集、人材育成の好機などが主な狙いとしているが、なかでも、大学でエンジン関係を専攻する理科系の学生が極端に少なくなっているという危機感もある。組合の愛称は「アイス」だが、呉越同舟ならぬ“呉越同車”でクルマを愛する若手のエンジニアを育成することもこの組合の役割でもあるようだ。

《福田俊之》

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