パテント・リザルトは4月9日、日本で出願された車両用シートの安全技術について、参入企業に関する調査結果を発表した。
車両用シートには、衝突時の衝撃を吸収する技術や、エアバッグを的確に制御するための着座センサなど、安全性を高めるさまざまな技術が使われている。調査では、これら車両用シートの安全技術全般について、個別特許の注目度を得点化する「パテントスコア」をベースに、特許の質と量から総合的に見た評価を行った。
その結果、総合力ランキングでは、1位 トヨタ自動車、2位 テイ・エステック、3位 ニッパツという結果となった。
1位 トヨタ自動車の注目度の高い特許には、「ドア内側に設けられた側突パッドが車室内側へ進入するのを抑制する衝撃吸収構造」や、「エアバックやシートベルトの作動を制御するために、助手席にいる人の状態を高い精度で判定する技術」などがある。
2位 テイ・エステックは近年、積極的な出願を続けており、総合力が大きく上昇傾向にある。注目度の高い特許には、「衝突時にシート全体が後方移動することにより、後部座席にいる乗員が損傷を受けることを防ぐための技術」などが挙げられる。
3位 ニッパツの注目度の高い特許には、「頭部保護機能が設けられたアクティブヘッドレストの傾動装置」や「簡単な構成で、車両の前突時にもシート本体を的確に前後移動するスライド装置」などがある。