2014年4月3日、地球観測画像ベンチャー UrtheCast Corpration(アースキャスト コーポレーション)は、国際宇宙ステーション(ISS)からの動画配信に先駆け、3月に撮影した初の静止画2点を公開した。
2010年、カナダ・バンクーバーに設立されたアースキャストは、国際宇宙ステーションに取り付けられたカメラで撮影した動画の配信を計画している。2機のカメラは、2014年1月にロシアの宇宙飛行士が船外活動を行ってISSのロシアモジュール「ズヴェズダ」に取り付けたものだ。
公開されたのは、2機のカメラのうち解像度6メートルのカメラ「ティア」が撮影した静止画。日本時間3月28日午後10時に中米、ジャマイカのMoneague周辺を300平方キロメートルにわたって撮影した画像と、ベネズエラのサンタ・クルーズ・デ・マーラ市街地を260平方キロメートルにわたって撮影した画像。「ティア」カメラで1度に撮影できる観測幅は50キロメートルとなる。
アースキャストでは、もう1台の「アイリス」ビデオカメラで解像度1メートルの高解像度動画を配信する予定だ。秒間30フレーム、60秒間のウルトラHDビデオとなる予定で、ISSで撮影から短時間で地上に送信される、準リアルタイム動画になるという。用途として災害支援や環境監視、科学、教育などの商用利用を見込んでいる。