宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、新型基幹ロケット開発プロジェクトの管理体制を策定した。
政府は2014年度から新しい基幹ロケットの開発に着手する予定で、現在準備に入っている。この新型基幹ロケットは民間事業者が主体となって開発し、JAXAは、コストや開発期間を含めた開発プロジェクト全体を管理する。
JAXAでは、新型基幹ロケット開発で、標準化されたシステムズエンジニアリング(SE)/プロジェクトマネジメント(PM)プロセスに則った開発管理を基本とする。
JAXAの開発担当部門(プロジェクトチーム)は、SE/PM活動に加えて、高信頼性開発プロセスや、コストやスケジュールなどの定量的な開発進捗状況を把握する新たな手法を導入する。
また、JAXA内の第三者評価部門(チーフエンジニアオフィス)は、開発の全期間を通して、独立した立場で評価やプロジェクト進捗状況などの継続的なモニタを行う。経営レベルでは、フェーズ移行審査により次の開発工程(フェーズ)への移行可否を判断して進めるとともに、定期的にプロジェクト進捗状況を把握する。これらの開発管理の結果については、政府に報告し、事業評価を受ける。
2014年度の文部科学省予算原案で新型基幹ロケットの開発経費として70億円が運営交付金として計上されている。
JAXAでは現在、ミッション定義の妥当性を審査する経営審査(プロジェクト準備審査)を実施しており、経営審査の後、2013年度内を目途に新型基幹ロケットを開発する民間事業者を選定する予定。