ジャパン・マリンユナイテッドは、有明事業所(熊本県玉名郡長洲町)でオーシャン・リンク・マリタイム向けに建造していたVLCC「KYO-EI」を引き渡した。
船は、同社が多数建造実績のあるマラッカマックス型VLCCの後継として開発された「スーパーマラッカマックス型VLCC」の1番船。国内港湾規制緩和を先取りし、全長を335メートルに大型化してクラス最大級のカーゴタンク容積を実現した。また、最新の解析技術による船型改良、高揚力舵の採用、Surf-BulbやSSDといった省エネ付加物の最適化により、NOx TierIIなどの新規ルールを適用しながら既存船と比べて大幅な燃費削減を実現した。
加えて、日本初となるG型電子制御エンジンの採用や、排熱回収システム、低摩擦塗料なども船の低燃費性能に貢献しており、推進性能面ではLEADGE-BOWと呼ばれる船首形状を採用することで実海域での波浪中の船速低下軽減を図った。
バラスト水処理装置を装備しており、国際条約に基づく有害物質一覧表を保持しておくなど、環境規則についても先取りし、省エネルギーと環境の両立を図った。