住友商事、使用済みEV用電池をリユースする実証実験を開始

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住友商事、大阪市夢洲に、世界初の大型EVリユース蓄電池システムを完成
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住友商事は、電気自動車(EV)で使用した電池を再利用する世界で初めての大型蓄電池システムを開発したと発表した。大阪市此花区夢洲に設置を完了し、2月から実証事業を開始した。

実証事業は、環境省の2013年度「再生可能エネルギー導入のための蓄電池制御等実証モデル事業」に選定されている。

今後3年間、隣接するメガソーラー「大阪ひかりの森発電所」の出力変動抑制効果を測定すると同時に、EVの普及に伴って、将来大量に回収されるEVの中古電池を活用し、大型蓄電池システムとして安全に運用する技術の確立を目指す。

実験用蓄電池システムは、日産リーフ16台分の中古電池で構成し、規模は0.6MW/0.4MWh。最大でリーフ24台分まで増設できる。

蓄電池システムは、隣接するメガソーラーの出力安定化(出力変動抑制)を実証するとともに、需要家側に設置した、蓄電池による系統レベルでの変動抑制に活用する。また、災害時に活用する非常用蓄電池システムとして、災害時、施設への電力供給を維持できるかを検証する。

住友商事は、日産自動車と共同で、EV用リチウムイオン電池の再利用に取り組む合弁会社「フォーアールエナジー」(4R)を設立した。今回の実証事業のために開発したシステムの蓄電池部分には、4Rが開発した、EVリユース電池を安全、最大限利用する制御技術を採用している。

事業に使用するEVの中古電池は、回収後、4Rが検査・整備し、安全性と性能を確認した上で納入する。

住友商事は、事業を通じてEVの中古電池をリユースする新たな用途開発に取り組むとともに、経済性の高い蓄電池システムを活用した新たなビジネス機会を検討する。EVの普及拡大と再生可能エネルギーの導入促進に貢献できる取り組みを積極的に推進し、低炭素・循環型社会に貢献していくとしている。

《レスポンス編集部》

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