内閣府は「沖縄における鉄軌道をはじめとする新たな公共交通システムに係る県民意識等実態把握調査」の一環として、2月に沖縄県内の2カ所でタウンミーティングを開催する。
2012年度に内閣府が実施した基礎調査と、本年度実施した県民意識調査の結果を報告。さらに県内外の大学教授やNPO代表、行政担当者などを交えたパネルディスカッションを行う。
開催日時は2月14・19日の14時から16時30分まで。14日は糸満市の糸満工業団地会館、19日は那覇市のネストホテル那覇(旧沖縄ポートホテル)で行われる。入場は無料だが、事前に内閣府沖縄総合事務局ウェブサイトなどで公開しているチラシの参加申込書に必要事項を記入し、ファクスで申し込む必要がある。
沖縄本島では2003年、那覇市内の中心部を走る沖縄都市モノレール線(ゆいレール)が開業したが、戦前に存在した2本の鉄レール上を鉄車輪で走行する普通の鉄道は沖縄戦で破壊され、戦後は遊具用など特殊なものを除いて存在しない。那覇~名護間や那覇~糸満間などを結ぶ鉄道の整備構想はあるが、内閣府のこれまでの調査では、いずれの設定ケースでも大幅な赤字経営になるとした厳しい結果が示されている。
これに対して沖縄県は、2012年度の調査で鉄道の早期導入を図るための「実現化戦略」を検討。整備区間を那覇~名護間の約69km、機種は東京都交通局の都営大江戸線などで採用されているリニア式の小型鉄道を想定し、公設型の上下分離方式を適用すれば単年度の黒字化が可能とした報告書をまとめている。