タイ政府 2日の下院選延期せず 3日から庁舎奪還開始

【タイ】タイ政府は28日、2月2日の議会下院総選挙を予定通り実施し、翌3日から、反政府デモ隊が封鎖したバンコク首都圏の政府庁舎の奪回を開始する方針を明らかにした。奪還作戦は警察と軍の合同部隊が実施するとしている。

エマージング・マーケット 東南アジア

【タイ】タイ政府は28日、2月2日の議会下院総選挙を予定通り実施し、翌3日から、反政府デモ隊が封鎖したバンコク首都圏の政府庁舎の奪回を開始する方針を明らかにした。奪還作戦は警察と軍の合同部隊が実施するとしている。

 選挙委員会は同日、インラク首相らと会談し、投票日を数カ月延期し、反政府勢力と話し合うよう要請した。首相はこれに対し、今月26日の期日前投票がタイの全77都県中66県で順調に行われ、反政府デモで投票が行えなかったのはバンコク都と南部の20県だけだったと指摘。投票日の延期は行わず、デモで投票できなかった選挙区だけ後日、再選挙を行うという方針を選挙委に伝えた。

 反政府デモ隊を率いるステープ元副首相(民主党幹事長)は「下院選の延期は必要ない。必要なのはインラク首相の辞任だけだ」と公言しており、政府、選挙委が投票日を数カ月延期しても、デモ隊が政府との話し合いに応じる保証はなかった。また、下院選に参加する中小政党は投票日が延期された場合、政府、選挙委を職務怠慢で訴える姿勢をみせていた。

 ただ、下院選を実施しても、デモ隊の妨害で当選者の数が下院開会に必要な定足数に達しないのはほぼ確実だ。反政府デモ隊によるバンコクの主要交差点の占拠も続く見通しで、政府が自力で事態を収拾する道筋はみえない。

《newsclip》

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