【ユーロNCAP】BMW「i」の第一号車、i3 …最高評価を逃す

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ユーロNCAPのBMW i3 の衝突テスト
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欧州で唯一の公的衝突テストを行うユーロNCAPコンソーシアムは11月27日、BMWが電動化技術に特化して立ち上げた新ブランド、「i」の最初の市販車、『i3』の衝突安全テストの結果を明らかにした。

ユーロNCAPの衝突テストは、前面オフセット64km/h、側面50km/h、ポール衝突29km/h、歩行者衝突40km/hで行う。日本や米国の基準とほぼ同じ、世界で最も厳しい条件で実施される衝突テストだ。

また2009年2月、ユーロNCAPは新評価システムを採用。評価の割合に応じて、ポイントが配分されるようになった。最重要視される「成人乗員保護性能」には、ポイントの50%を配分。「子ども乗員保護性能」と「歩行者保護性能」には各20%、エアバッグやABS、ESCなどの「安全補助装置の有無」には10%を配分する。最高評価の5つ星を獲得するためには、総合評価90ポイント以上が目安とされる。

i3のテスト結果を検証すると、成人乗員保護性能は31点。前面衝突テストにおけるドライバーの左足への傷害レベルと、むち打ちの度合いを測定する追突想定テストが、5段階評価で上から3番目の「MARGINAL」。しかし、その他の部位や、側面衝突テストでダミー人形が受けた傷害レベルは、最も低いレベルだった。

また、子ども乗員保護性能は40点。歩行者保護性能は21点。安全補助装置の有無は5点。

この結果、i3の合計ポイントは97点となり、総合評価は最高5つ星のところ、4つ星止まり。BMWの最近のユーロNCAPのテストでは、『5シリーズ』が110点、新型『1シリーズ』が103点『X1』が101点、新型『X3』が97点を得て、5つ星に輝いている。

i3が新型X3と並ぶ97点を獲得しながら、総合評価で5つ星を逃したのは、なぜか。ユーロNCAPによると、歩行者保護性能の低さが要因だという。ユーロNCAPは、「歩行者がi3のフロントボンネット先端、およびフロントピラー、窓ガラス下部にぶつかった際の安全性評価は、5段階評価で最低のPOOR」と指摘。また、成人乗員保護性能についても、「側面ポール衝突時、乗員の胸部への傷害レベルは、5段階評価で下から2番目のWEAK」と説明している。

《森脇稔》

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