【中田徹の沸騰アジア】東京モーターショー13が映したアジア市場との距離感

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ホンダ ヴェゼル(東京モーターショー13)
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東京モーターショー13が江東区有明の東京ビッグサイトで開催されている。自動車メーカーの出展は、国内14社15ブランド、海外18社20ブランド。ワールドプレミア(世界初公開)は乗用車40台、二輪車24台を含む合計76台で、華やかな雰囲気を演出している。

今回のショーでは、燃料電池車(FCV)やプラグインハイブリッド車(PHV)、電気自動車(EV)、1~2人乗りの次世代モビリティがステージの中央でスポットライトを浴びているが、東南アジアやインドでの活躍が期待されるクルマやトラックも面白い。

◆ヴェゼルとMU-X

アジア地域では、比較的安いハッチバック、ステータス性の高いセダン、多人数乗りが可能なMPV/ミニバンに根強い需要があるが、所得上昇やライフスタイルの多様化に伴ってSUV人気も高まっている。こうした需要に対応したSUVを、ホンダといすゞが発表した。

ホンダが発表したのは、BセグメントのクロスオーバーSUV『ヴェゼル(VEXEL)』。日本市場では、12月20日からハイブリッド車(1.5リットル直噴ガソリンエンジン+モーター)とガソリン車が発売される予定だ。『フィット』(海外名:ジャズ)ベースのヴェゼルは、タイやインドでも2014年中に生産開始される予定で、東南アジアやオーストラリア、インドなどで販売される。

ホンダは、アジア地域ではハッチバックとセダンを中心とした製品ラインを展開しているが、コンパクトSUVを加えることで、成長市場の需要深耕を狙う考えだ。

いすゞは、タイ製の『MU-X』を自社ブースの通路側の最も目立つところに展示している。MU-Xは、いすゞの海外戦略の中軸である1トンピックアップトラック『D-MAX』をベースに開発されたフレームタイプのSUVで、2013年10月にタイで発売されたばかり(日本では販売されない)。

今回の全面改良に伴って『MU-7』からMU-Xに名称変更された。MU-7ではホイールベースが1トンピックアップと同じだったが、MU-Xでは1トンピックアップに比べて250mm短縮され、街乗りなどの乗用車的な使われ方が強く意識されている。

◆アジトラ競演

今回の東京モーターショーでは、商用車各社のアジアトラックが極めて大きな存在感を示している。UDトラックスと三菱ふそうのブースでは、最近販売開始された新興国戦略トラックが主役だ。日野はインドネシアなどの鉱山で働く大型トラックを展示している。

UDトラックスは、”The Best of Three Worlds”と呼ぶ「3つの要素」を結集した新興国専用トラック『クエスター』を日本初公開した。

六角形のグリルを採用した印象的なデザインが際立つクエスター。キャビンは『クオン』ベースだが、アジア市場向けに足回りなどを変更した。インド製8リットルエンジン、またはタイ/フランス製11リットルエンジンを搭載する。生産拠点はタイとインドで、今年の夏にタイのボルボ工場で生産開始された。日本では販売されない。

三菱ふそうは新興国向けトラック『FI』のダンプ仕様を日本初公開。『キャンター』のキャビンと『ファイター』のシャシをベースに開発されたこの中型トラック(車両総重量9~25トン)は、インド南部のダイムラー工場で生産され、インドでは『バラート・ベンツ』ブランドで、アジア・アフリカ地域では『FUSO』ブランドで販売される。展示車両にはエアコンがなく、インパネは極めてシンプルだ。装備を簡素化することで新興国に合った価格を実現させる狙いだが、暑い国ではオプションでエアコンを付けることができる。

◆アジア顧客もトーキョーに注目

今回の東京モーターショーでは、商用車系を中心に日系OEMが東南アジアやインド市場を狙うクルマを複数発表し、アジア市場を重視する姿勢を改めて示した。一方で、アジア地域のメディア、特にタイの報道関係者の来場が増えた印象だ。

アジアの消費者にとって、クルマが「高嶺の花」から「手の届く商品」に変化しており、トーキョーで公開されている世界最先端のクルマや技術への興味も高まっているようだ。東京モーターショーとアジア市場の距離が近づき始めている、と感じた。
《中田徹》

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