国交省、横浜港で実施したコンテナ搬出入予約制のプレ実証実験結果…待ち時間11分短縮

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国土交通省は、ITを活用した効率的な国際海上コンテナの搬出入の実現を目指して横浜港で実施した「コンテナ搬出入予約制」の導入に向けたプレ実証実験結果をまとめた。

プレ実証実験は7月4日~31日まで実施した。

プレ実証実験への参加状況によると、予約を入れた車両の台数は、実験の経過とともに増加し、最終的には203社、1万0210台となり、1日あたり平均928台となった。

予約枠別の予約件数は、午前1番目の予約枠(8時30分~10時30分)と午後1番目の予約枠(13時00分~15時00分)が多かった。

予約の入力タイミングは、朝1番目の予約枠では「前日まで」が7割超で、その他の予約枠については「直前~6時間前まで」が最も多かった。

予約枠どおりに到着した車両の割合は69%にとどまった。予約枠前後30分以内のズレで到着した車両の割合は8%で予約枠前後30分以内に77%の車両が到着していた。

待機車両の台数は、ゲートオープン直後と昼休み明けが多かった。待機車両の内訳は、予約車が30%、非予約車が70%だった。車両の待ち時間の変化では、現状把握調査時の車両の待ち時間は平均36分だったが、暫定システムを利用した、予約制実施時の予約車待ち時間は平均25分に短縮された。

また、実験後に実施したアンケート調査によると、陸運事業者が予約に必要な情報(コンテナ番号、搬出入日時等)を全て入手できる時期は、1週間以上前は皆無で、6日前~2日前が21%、前日が46%、当日が33%となっている。

今回設定した予約枠(1.5時間~2.5時間)より時間が短い予約枠としても、予約枠どおりに到着が可能であると回答した事業者は20%あった。
システムの使い勝手については、操作が簡単だと感じた事業者は70%で、問い合わせをすることなく予約画面もしくはマニュアルを見て予約することができた事業者は86%だった。

国交省では、今回のプレ実証実験によって得られた基礎データを基に、今後、陸運事業者、海貨事業者、ターミナル事業者など、関係者と調整を図りながら、予約制の制度設計の検討を進め、今年度末を目途に実証実験を実施する予定。

《レスポンス編集部》

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