日産自動車のカルロス・ゴーン社長兼CEOは11月1日に横浜市の本社で記者会見し、同日付で志賀俊之COOが代表権のある副会長に就くなどの役員人事を発表した。COOは空席となり、志賀氏の担務は西川廣人氏ら3人の副社長が引き継ぐ。
今回の人事についてゴーン社長は、同社の最高決定機関であるEC(エグゼクティブ・コミッティ)は「平均年令が高く、若返りが必要」と、その狙いを指摘。若返り人事は「一気ではなく、来年4月以降も順次実施する」と説明した。
日産は同日、2014年3月期の業績予想を期初時点より下方修正して発表。このため、同時に示された役員人事は、志賀氏らの更迭かとの見方も浮上していた。ゴーン社長はそうした見方に対しては明確に「ノー」と述べ、2005年にCOOに就任、ナンバー2としてゴーン体制を支えた志賀氏に対し、「8年間の尽力に改めて感謝したい」と謝意を述べた。
志賀COOは、副会長として対外活動に重きを起き、知的資産管理やコーポレートガバナンスも統括していく。