ホンダが11月1日に発売する新型『オデッセイ』は、初めてリアにスライドドアを採用した。開発責任者を務める本田技術研究所の中川真人主任研究員は「その時代にあったものを出すのがオデッセイの使命で、ヒンジドアにこだわりはない」と言い切る。
中川氏は「今のミニバンには3種の神器ではないが、室内の広さ、スライドドア、キャプテンシートの3つが無いと売れない。ここ5年くらいのそういう傾向。オデッセイは4代目までヒンジドアだったが、とにかくお客様ニーズに応えるにはスライドドアが当たり前の条件になっている」と指摘する。
さらに中川氏は「逆にヒンジドアではだめで、話にならない。ヒンジといった瞬間にミニバンtoミニバンのお客様は絶対来てくれない。あの便利さを体験してしまうともう戻れない」とも述べていた。
また中川氏が指摘する3種の神器のうちのひとつ、キャプテンシートも今回が初採用で、7人モデルに標準装備される。シートバックのリクライニングに合わせてシートクッションが持ち上がるクレードル機構やシートバックの上部を独立して角度調整できる中折れ構造を採用するとともに、シートベルトをシート一体型とすることで、安全性と快適性を両立しているのが特徴となっている。