トヨタ自動車の豪州法人、トヨタオーストラリアは10月15日、現地工場の従業員を最大で100名削減すると発表した。
この人員調整が行われるのは、ビクトリア州のアルトナ工場。同工場で生産した車種の海外向けの輸出需要が落ち込んでいるため、人員削減に踏み切る。
トヨタオーストラリアにとって、輸出は非常に重要。これまで、現地生産分のおよそ70%が、輸出に回されてきたためだ。同社は2013年、オーストラリアで約10万4000台を生産する計画。生産車種は、『カムリ』、『カムリハイブリッド』、『オーリオン』の3モデル。
輸出需要の後退により、トヨタオーストラリアはアルトナ工場で減産体制を敷く。1日当たりの生産台数は、470台から431台へ、8.3%減らされる。アルトナ工場では現在、約2500名を雇用。11月末から順次、希望退職が始まる予定。
トヨタオーストラリアの安田正秀社長兼CEOは、「非常に困難な決断。しかし、世界競争に立ち向かうなら、重大な決定だ」と述べている。