ロンドンの東西を結ぶ都市鉄道「クロスレール」のうち、中心部を貫くトンネルの最初の区間(約6.8km)が10月9日、完成した。
クロスレールはロンドン中心部を約21kmのトンネルで横断し、既存の路線を接続して東西を結ぶ総延長118.5kmの都市鉄道。2018年の運行開始を目指している。工事は2009年に開始。単線のトンネル2本を並べる形で計画されており、計8基のトンネルボーリングマシン(TBM)を使用して5区間10本のトンネルを掘削する。
今回完成したのは、ロイヤルオークからファリンドンまでの区間。工事に使用されるTBMには全て名前が付けられており、同区間は「フィリー」と名付けられたマシンが投入され、着工から17カ月で完成した。
他の区間に関してはすでに6基のTBMを使用して工事が進められており、2014年内のトンネル完成を目指し、今冬には最後の1基も投入される。
クロスレールは欧州最大の建設プロジェクトとされており、開業後はロンドンの鉄道輸送量を10%アップさせ、時間短縮効果や地下鉄の混雑緩和などが期待されている。