トヨタ紡織と独BASFは7月8日、自動車用次世代シートの共同開発に着手すると発表した。トヨタ紡織のデザイナー、クリスチャン・デリース氏は同日都内で会見し、「全ての人に合うシートで、電気モーターなど使わないで自然に動くのが特徴」と述べた。
共同開発するのは、BASF主催した自動車用シートのデザインコンテストで特別賞を受賞したトヨタ紡織のデザイン作品「Aptus(アプタス)」のコンセプトがベースになる。アプタスはクリスチャン・デリース氏がデザインした。
アプタスは、シート背もたれ部分が乗員の体格に応じて可変するとともに、乗員の体重に合わせて適正な位置でロックされるリクライニング機構により、「すべての体格のユーザーに快適性を、電気モーターなど使わずに自然な動きで実現するのが特徴」。
また「このシートの構造はBASFの先進技術がなくては成り立たない。フォームパッドは(ベルベット調のデザインと通気性を両立した表皮)ステロンテクノロジーを使ったファブリックで覆われる。E-TPUポリウレタンは可変する背もたれ部分を構成し、衝撃吸収と形状維持を両立。フレームは(熱可塑性プラスチックの)ウルトラミッドコンポジットファイバーの使用を想定している」としている。