東レ、石川工場で炭素繊維トレカ「プリプレグ」の生産設備を増強

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東レは、石川工場(石川県能美市)において、炭素繊維トレカを使用した「プリプレグ」(炭素繊維樹脂含浸シート)の生産設備の増強を決定した。約30億円を投じ、高付加価値の「プリプレグ」を効率的に生産できる最新鋭の設備を導入、2015年2月の生産開始を予定している。

東レ石川工場では、2009年7月からスポーツおよび産業用途向けに「プリプレグ」を生産しており、また本年末にはボーイング787型機の組立機数が月産10機に到達することが見込まれることから、現在ボーイング社の設備認定取得作業を進めており、来年初頭からは787型機向けの供給も開始する予定だ。

今回の第2系列増設は、IT機器の筐体や自動車の外板(ボンネットやルーフ等)など、品質の均一さや外観の良さが求められる、産業用途高付加価値「プリプレグ」の需要増に対応するための能力増強であり、あわせて増産効果によるコスト競争力強化も狙っている。
今回の増設設備は、787型機向けのプリプレグ生産にも対応できる仕様となっており、今後の需要動向にあわせた柔軟な用途対応を可能にしている。

東レグループでは、「プリプレグ」を日本の愛媛工場、石川工場の他、米国の子会社TorayCompositesで生産しており、今回の増設により、今後さらなる需要の拡大が見込まれる高付加価値品市場への「プリプレグ」の安定供給体制を強固なものするとともに、3拠点の生産能力をバランスさせることでBCP(事業継続計画)をより確実なものとする狙いを併せ持つ。

《平泉翔》

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