ANA、国内線旅客サービスの基幹系システムをオープン型へ移行、大手キャリアで世界初

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全日本空輸(ANA)と日本ユニシスは、ANAの「予約~発券~搭乗」の国内線旅客サービスに対応する基幹系システムをオープンシステムに移行、稼働開始したと発表した。

大手ネットワークキャリアで旅客システムに「オープンシステム」を導入するのは世界で初めて。

現在、全世界の大手ネットワークキャリアは、汎用機上で予約システムを稼働している。ANAでは34年間、汎用機上で稼働してきた国内線旅客システム「able-D」について、システム改修を続けたことによってシステム自体が硬直化し、開発生産性の飛躍的向上が見込めなくなりつつある。

ANAと日本ユニシスは、米国のユニシスが保有する、オープンシステム上で稼働するエアライン・パッケージソフトウェア「AirCore」をベースに、再構築し、今回、全面稼働した。

ANAは次世代国内旅客システムの基盤として「AirCore」を採用することで、予約システムを、大手ネットワークキャリアとしては、世界初のオープンシステムで稼働した。オープンシステムは、様々なメーカーのOSやソフトウェア、ハードウェアなどを組み合わせて構築したシステムで、価格や性能面で、良い製品を組み合わせることが可能となる。ANAでは今後、低コストで迅速にシステム改修できるようになる。

日本ユニシスは、ANAと連携しANAの国内線旅客システムに対し、プラットフォーム、ソリューションの調達、SIサービスなどの最新テクノロジーの投入を積極的に実施し、ANAの今後のシステム改修や強化を全面的にサポートしていく。今回のシステム移行は、ち密な実行計画と、安定した実行基盤により、4時間半でシステムの切り替えを完了した。

今後は、この実行基盤を基にクラウド化などの商品化も進め、航空業界を始め、金融、Eコマースなどの市場向けにも展開していく方針。

《レスポンス編集部》

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