パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム(PPIHC)は6月10日、同レースのクアッド・クラスで4度の勝利を収め、数々の新記録を打ち立てたスティーブ・タットが2013年度のレースにエントリーすることを公式に発表した。
フィールドの全てを3年間に渡って支配したタットは昨年、クアッドと改造クアッド・クラスが統合されることでタフなレースを強いられた。
「僕のホンダは何ができるかを知っていた。そして改造車が何をしているかもわかっていたので、ナーバスだった。主催者は僕達のクラスを統合したので、勝利のためには堅実な走りが必要なことを知っていた」とタットは2012年のレースを振り返って語った。
2012年はコースの全体が舗装された最初の年で、それは全ての競技者にとって多くを変化させたが、タットはそれよりも大きなジレンマに直面した。
一体どのようにして自分のベストタイムから改造クアッドレーサーに対抗する為の1分を削り取れば良いのか、ということだ。
「僕達は僕の450をAPTスマートカーブと共にテストし、その追加されたパワーにとても感心した。そしてそれは高度に合わせて変更されており、勝つために必要な要素を持っていることを理解していた」とタットは語った。
タットは2012年のレースでも11分40秒521のタイムでクラスを支配し、2位よりもほぼ13秒速く、さらに自身が2012年に記録したタイムよりもほぼ1分速いタイムを叩きだした。
タットは2013年度のレースに向けて、軽量化されたフレームや、エンジンに追加パワーを与える改良などの変更を施して挑むこととなる。
「僕達は以前よりも優れたパワーとウェイトレシオを持ち、改造車と似た性能を持っている。だから今年はとても速く走ることができると思う。ただ、自信過剰になりたくない。なぜなら山では何が起こるかわからないからだ。それにこのクラスはとても速くなっている」とレースに向けての抱負を語った。