WRCは6月3日、シトロエンが6月2日の夜にアクロポリスラリーの主催者に対して、フォルクスワーゲンがWRCのルールを破ったとして抗議を申し立てていた事実を明らかにした。
イベントの裁決委員会によって退けられたシトロエンによる抗議の内容は、フォルクスワーゲンのチームが車両保管所にあるポロ・ワールドラリカーに予備のバッテリーを夜通し搭載し、翌朝サービスパークを離れる際にバッテリーを除去したというものである。
フォルクスワーゲンは、これはワールドラリー選手権でこれまでにも何年間にも渡って行われてきた、常套手段だと主張している。
月曜の朝にフォルクスワーゲンによって発行された声明によると、シトロエン・トタル・アブダビチームは最初にラトバラ、ミケルセン、オジエの3人のポロのドライバーのランク付けに関して抗議を行ったが、手続きに不手際があった為に抗議の申請は却下された。
シトロエンはその後さらに2つの抗議書を申請し、1つはフォルクスワーゲン・モータースポーツのオジエとラトバラ、そして2つ目はその第2チームのドライバーであるミケルセンのエントリーに関するものであった。
両サイドはレースの裁決委員によって招集され、元ワールドチャンピオン副ドライバーのロバート・レイド氏が裁定の委員長を務めた。
そしてフォルクスワーゲンの予備バッテリーのアレンジメントがFIA技術団の代表によって解明されたことによって裁決が下り、抗議は根拠が無いとして却下された。