人とくるまのテクノロジー展2013。日本特殊陶業は開発中の新技術として「赤外線吸収式CO2検出センサ」を展示。同センサを使って車室内のCO2濃度をモニタリング、空調を効率的に制御することで車内環境と燃費の向上に役立てることを想定している。
今回の展示に関して、日本特殊陶業、自動車関連事業本部の山田勇志氏は「自動車業界のトレンドとなる、“ダウンサイジング”や“エコ”に対応できる製品をメインに持ってきました。中でも、開発中のCO2センサは、今後いろいろな使い方を探って商品化していきたいものです」と話す。
地球温暖化で語られることの多いCO2。身近な話しとして、車室内のCO2濃度が高まると、ドライバーの眠気を誘い危険な状況に陥るといわれ、同社では実際に検証を行なったという。
山田氏「中にいる人数によりますが、車室内に4人いると意外と速い段階でCO2濃度が上がっていきます。CO2濃度が高くても人間はある程度我慢することができるのですが、そのままだと脳に酸素が十分に届かない状況に陥ってしまいますので、CO2濃度を数字で見せることで注意喚起ができると思います」と説明。
加えて「電気自動車では、より効率良く空調を管理することが求められているのですが、内気と外気の切り替えをCO2濃度の数字で見るというのは、一つの方法になるかと思います」と話した。
この赤外線吸収式CO2検出センサ。このほかにも、エアコンに使われる冷媒に関しては、地球温暖化係数の低いCO2冷媒に換える動きがあるといい、CO2冷媒のガス漏れ検知など、いろいろな使い方を考えて商品化を目指すという。