古河電工産業電線など、船舶向け延焼防止+水密気工法を開発

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古河電工産業電線と古河テクノマテリアルは、船舶に用いられる延焼防止+水密気密工法「ロクマリン-タイト工法」を共同開発した。5月23日から古河電工産業電線を通じて販売開始した。

船舶では、火災時の延焼防止対策として、船体内部を構成する隔壁や甲板は、一定空間ごとに防火区画としての機能が要求されている。これらの区画は、その設置基準ごとに耐火時間が定められており、最大で60分の耐火性能が必要。

船舶内で用いられる電線や配管などが、これらの区画を貫通して設置される場合も、電線を伝って火災が拡大することのないよう、貫通部分について区画同等の耐火性能が要求され、この部分は「船舶A級電線貫通部」と称され、貫通部を穴埋めする材料・工法については、公的試験機関により性能検証が行なわれ、各国の船級認証機関により承認される。

両社はこれまで。60分の耐火性能を持つA級耐火工法「ロクマリン工法」と、これに使用する「ロクマリン-耐火ブロック」「ロクマリン-耐火シール材」を製品化している。一方で、機関室やオープンデッキなどの区画では、防火機能に加え、水密気密対策として一定の圧力に耐える機能も要求される。

両社は今回、ロクマリン工法の新たなラインナップとして、防火機能を持つ水密気密タイプの貫通部工法ロクマリン-タイト工法を開発した。従来の水密気密工法は、主剤と硬化剤の2種を混交する流し込み材を用いたものが主流だが、ロクマリン-タイトの流し込み材は水道水と混ぜるだけで、専用の液体が不要で、部材コストを軽減できる。

流し込み材は施工後の硬化時間を早めに設定しており、施工時の確認作業時間を短縮できる。各種船用電線、各種耐火・高圧船用電線、その他各種特殊電線など、多種類の電線とその組み合わせに対応しており、電線外径は最大85.6mmまで施工できる。

《レスポンス編集部》

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