ロッキード・マーチンは5月8日、ADAM(エリア・ディフェンス・アンチ・ミュニションズ)システムがカッサム風のロケットのターゲットを空中で撃墜する、複数の実演テストに成功したことを発表した。
プロトタイプのレーザーシステムは3月と4月にそれぞれ行われたテストで、飛行中の8つの小口径ロケットをおよそ1.5キロメートルの距離から撃墜した。
ロッキード・マーチンは、カッサムロケットのような急造のロケットや無人航空システム、小型のボートなどを含む近距離からの脅威に対する防御を提供する、持ち運び可能な地上ベースのADAMレーザーシステムを開発中である。
「我々のテストの結果は、現実世界での迫り来る脅威の問題に対し、実践的で安価な指向性エネルギーによる解決である、ADAMシステムの機能を実証した」とロッキード・マーチン・スペースシステムズカンパニーの戦略及びミサイル防衛システム部門社長、トリィ・ブルーノ氏は語った。
短距離の防衛用にデザインされたADAMシステムの10キロワットのファイバーレーザーは、最高2キロメートル離れたターゲットを破壊するように作られている。このシステムは散漫な光学的環境の中で正確にターゲットを追跡し、その追跡範囲は5キロメートルを超え、トレーラーに積載したコンテナーの中に集約され、容易に運搬することができる。
「高エネルギーレーザーは運動エネルギーシステムを補足し、交戦ごとの非常に安いコストや事実上無制限の弾薬、最小限の軍事活動中の不注意による民間の犠牲者と破壊を含むユニークな特性を持つ」とロッキード・マーチンの戦略及びミサイル防衛システムの先進的プログラム部門副社長、ダグ・グラハム氏は語った。