5日の総選挙で政権奪取を目指した野党連合・人民同盟(PR)の実質的リーダー、アンワル・イブラヒム元副首相は記者会見で、選挙の不正が無ければPRが勝利していたはずだと不満を表明、選挙結果を受け入れることが出来ないと言明した。
アンワル氏は、選挙委員会(EC)に対し納得できるような説明を求める方針。選挙ではPRが下院選で89議席を獲得、82議席だった2008年の前回選挙を上回ったが、与党連合・国民戦線(BN)に及ばなかった。アンワル氏が顧問を務める人民正義党(PKR)は、開票が早く始まった地域や、4月30日に行われた期日前選挙において軍人の投票者が多く含まれた地域において選挙違反の疑いがあることを明らかにした。
アンワル氏は、投票所付近で外国人を捕まえたビデオや不正が行われた証拠を入手したことを明らかにする一方、野党支持者に対しては冷静を保つように呼びかけた。選挙で行われた不審な点については抗議を行っていくが、扇動的な抗議は行わないと強調した。