三菱自動車の社内改革、仕事の進め方にも踏み込む

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三菱自動車工業が4月25日に発表した2013年3月期決算は、当期純利益が379億円で前年同期比58.7%増と大幅増になったものの、益子修社長の顔からは会見中に笑顔が一切なかった。

それも頷ける話で、三菱自動車はリコール問題でまた味噌をつけてしまったからだ。そのため、会見は益子社長のお詫びから始まった。そして、リコールへの対応について「2000年と04年にリコール問題を経験しながら、今回も十分な対応ができていなかったことは恥ずかしい」と頭を下げ、「リコール問題の解決なしには持続的な成長はない」と強調した。

そこで、同社が行ったのが改革促進委員会の設置だ。その下に、品質改革、企業風土改革、業務品質改革の3つチームを置き、それぞれのトップに常務クラスの人間を当て改革を進める。「今回ぜひやろうとしているのは、仕事に取り組む姿勢にまで踏み込み、社員に仕事の重みを考えてほしいことだ」と益子社長。

この裏には、これまでは社員が仕事を流れ作業でこなしていた面が強いという思いがあったからだ。そのため、危機感を持った益子社長が仕事の進め方まで改革しようと決断したわけだ。

三菱自動車は今度こそ、本当に背水の陣で改革に取り組まなければいけないだろう。そして、益子社長が考える企業風土ができあがったとき、三菱自動車の土台もまた強固になっているに違いない。

《山田清志》

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