ボーイング、X-48Cリサーチ用航空機のフライトテストを完了

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X-48Cリサーチ用航空機
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ボーイングは4月12日、X-48Cリサーチ用航空機が4月9日に30度目となる飛行を行い、ブレンデッドウイングボディ(胴体部と翼が一体化した機体)のデザインコンセプトの空気力学の調査と特質を確証する、8ヶ月に及ぶ飛行テストプログラムを完了したことを伝えた。

30回のフライトの全てはNASAのドライデン・フライトリサーチセンターで行われ、X-48Cはほとんどのフライトで約30分の間飛行し、最高140マイル/時(約225キロ/時)のスピードに達し、1万フィート(約3048メートル)の高さまで上昇した。X-48Cのフライトテストは2012年8月7日に開始された。

「NASAと親密に働くことで、X-48フライトテストを通して我々の信じるものを調査と確証できる特権を与えられたことは、飛行の科学に重要な進歩となり、それはボーイングにとって素晴らしい成功となった。我々はBWB航空機が著しい燃料効率の良さと騒音削減を確約し、従来のチューブ・アンド・ウィング(胴体部と翼が別々の機体)と、飛行体制における離陸や着陸、低速の部分で同じくらい効果的に操縦できることを証明した。」とボーイングのBWBプログラムのチーフデザイナー兼局長のボブ・リーベック氏は語った。

ボーイングのリサーチ&テクノロジーによってデザインされ、クランフィールド・エアロスペース社によって製造、NASAとアメリカ空軍リサーチ研究所の協力で飛行テストが行われたX-48Cは、従来のチューブ・アンド・ウィング航空機のデザインを一新した、効果的に翼と胴体を一体化させた三角形の尾翼の無い航空機の重量貨物用、亜音速の乗り物の縮尺モデルである。ボーイングはこのコンセプトが次の15から20年の間に、空中給油や輸送ミッションなどの軍用のものとして進展すると信じている。

X-48CはNASAのドライデンで2007年から2010年の間に92回の飛行を行った、X-48Bの改造されたバージョンの航空機である。X-48CはB型の3機の50ポンドの推進力を持つエンジンに代えて、2機の89ポンドの推進力を持つターボジェットを搭載する。加えて翼端のウィングレットは、C型ではエンジンの横の胴体に近い部分に移され、機尾のデッキは後方に2フィート(61センチ)延長されている。

《河村兵衛》

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