4月20日に公示となる第13回総選挙を控え与党連合・国民戦線(BN)は15日までに候補者調整を終える予定だが、総選挙後の内閣改造を見据えてマニフェスト実行能力に優れた人材を取り込みたいナジブ・ラザク首相の意向が強く働いたものになるとみられている。
ナジブ首相は総選挙後に、都市化やニューメディアの影響といった新たに台頭してきた現実に即した形で内閣改造を行うとみられており、情報通信文化省や連邦直轄地・都市福祉省の分割など含む省庁再編に発展すると予想されるという。連邦直轄地・都市福祉省については、住宅地方自治省を含めた再編の可能性もある。総選挙の候補者もこうしたナジブ首相の意思が反映されるものになりそうだという。
省庁再編・内閣改造の実施見通しのもと、まずはベテラン議員であるライス・ヤティム情報通信文化相の去就が注目される。若返りをアピールしたいBNでは、多くのベテランや構成党トップが出馬しない見通しだ。
与党第一党・統一マレー国民組織(UMNO)元婦人部長のシャリザ・アブドル・ジャリル前女性家族共同体開発相、マレーシア華人協会(MCA)のチュア・ソイレック党首(前保健相)、人民運動党(ゲラカン)のコー・ツークン党首(首相府相)、サラワク統一人民党(SUPP)のピーター・チン党首(エネルギー・グリーン技術・水相)らが候補者リストから漏れることが確実となっている。
これら候補者リストから漏れた構成党のトップは、BNの勝利のために裏方に回るとみられる。