【NASCAR】ダニカ・パトリックのマーティンスビルの走りを徹底分析

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ダニカ・パトリック
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NASCARは4月8日、前日バージニア州マーティンスビルで行われたスプリントカップ第6戦、STPガス・ブースター500で32番手スタートから奇跡的な12位入賞を果たした、ダニカ・パトリックの走りの分析・評価を行った結果を公表した。

マーティンスビルの0.526マイルのショートトラックは、NASCARスプリントカップレースの中でもリズムが掴み難く、最もマスターするのが難しいコースとされている。そのコースで初出場ながら2ラップの差を埋めて12位入賞を果たした彼女の走りは、当然のことながら多くの専門家達を驚かせた。

以下に挙げる事実を参考に、彼女のこのレースにおける成果を検証する。

1.日曜日にこのレースで勝利したジミー・ジョンソンは、2002年のマーティンスビルのデビューで35位の成績だった。

2.3度のカップ王者、トニー・スチュアートはマーティンスビルでカップレースに初めて挑んだ時、20位だった。

3.昨年の勝者ライアン・ニューマンは初めてのマーティンスビルのレースで41位だった。

4.パトリックと同じくオープン・ホイールのバックグランド(元F1ドライバー)を持つパブロ・モントーヤは、初めての「ペーパークリップ(オーバル・コース)」の挑戦で16位の成績だった。

5.ショートトラックでの強さにそれぞれ定評のあるカイル・ブッシュはマーティンスビルのデビューで39位、彼の兄弟カート・ブッシュは37位、デール・アーンハート・ジュニアは26位、カール・エドワーズは24位、ケビン・ハービックは34位、クリント・ボウヤーは22位、ケイシー・カーンは21位、マット・ケンゼスは21位がマーティンスビルでのデビュー成績だった。

この日曜日にレースをした42人のドライバーの内、マーティンスビルのデビューでパトリックより上の成績を残したドライバーは過去20年以上の間にわずかに2人、マーク・マーティンの3位(1981年)とジェフ・ゴードンの8位(1993年)だけである。

日曜日のレースでパトリックは第16ラップの第3ターンでスピンをして2ラップ遅れとなるが、2度のコーションの間にリードラップを取り戻すことに成功した。

またNASCARのループデータ統計値は、パトリックがレースを通して51回のグリーンフラッグ・パスをしたことを示しており、これは総合で17位に当たり、もしパトリックが彼女のポジションを効果的に守っていなければ、さらに高い数値を示したに違いない。

そしてさらにパトリックのパス・ディファレンシャル(パスした数とパスされた数の対比)はプラス23で、フィールドにおいて3位タイの成績だった。

以上のことからパトリックは、ただマーティンスビルでのカップレースに参加した初めての女性ドライバーという脚注にとどまらないポテンシャルを見せたことに疑いの余地は無い。

《河村兵衛》

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