気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2013年3月28日付
●2040年、高齢化大都市圏で加速、人口減、20年から(読売・1面)
●トヨタSUV公開、NY(読売・8面)
●トヨタ、東北で人材育成、宮城の訓練校開所式(朝日・7面)
●三輪EVめざすはアジア(朝日・8面)
●4.2秒で100キロまで加速、EV試作車完成、慶大発ベンチャー(毎日・6面)
●三菱PHV、電池過熱、生産・出荷を停止、「充電しないで」(毎日・31面)
●マツダ新HV「らしさ全開」山内社長(産経・10面)
●国内初の2国ナンバー車、韓国トレーラー乗り入れ実験(東京・7面)
●トヨタ、部品3割共通化、15年に第一弾「プリウス」など、開発効率20%高く、原価低減、商品力を強化(日経・11面)
●ブリヂストン、ブランド戦略見直し(日経・11面)
●ヤンマー社外取締役、デザイナーの奥山氏、ポルシェやフェラーリ手掛ける(日経・15面)
ひとくちコメント
ナポレオン1世が「余の辞書に不可能という文字はない」と自信たっぷりに語ったのは有名な話だが、世の中にはどうにもならないこともある。厚生労働省の国立社会保障・人口問題研究所によると、2040年には全都道府県の人口が2010年と比べ減少するとともに、65歳以上の人口の割合も全都道府県で3割も超えるとする推計結果を公表した。
きょうの読売、朝日、日経の3紙が1面トップ。他紙も1面などで大きく報じている。中でも、高齢者人口については、65歳以上は埼玉、千葉、東京、神奈川、愛知、滋賀、沖縄で10年の約1.4~1.7倍になると予測。大都市圏と沖縄で大幅に増える。「都市部で急速に高齢化が進む未来図が浮かんだ」(朝日)とみている。
人口減については、少子化の要因でもある未婚や晩婚化を食い止めれば、ある程度解消されるが、長寿社会の中での高齢化はなかなか防ぐことはできない。
5年以上も前のことだが、スズキの鈴木修会長に今後の日本の自動車市場について聞いたことがあった。その時の答えは「魚が集まってこない釣り堀に釣り糸を垂らしても無駄になる」と見通していた。その未来図が現実味を帯びてきたようだ。