名村造船所、バラスト水低減船型-VLCCが日本海事協会からコンセプト承認を取得

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名村造船所、バラスト水低減船型-VLCC
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名村造船所は、日本海事協会からバラスト水低減船型(MIBS)-VLCCのコンセプト承認(AIP)を取得したと発表した。

同社は国土交通省、日本財団の支援や、日本造船技術センターの協力してもらいながらMIBS-VLCCを開発してきた。

VLCCタンカーの在来船型は、MIDSHIPを長方形ベース、船底ビルジ部に少し丸みをもたせた形状であるのに対し、MIBSのMIDSHIPは長方形ベースに、船底ビルジコーナーを大きく三角形にカットした形状となっている。船底ビルジをカットしたことによって、バラスト状態では、少ないバラスト水搭載量で喫水を確保できるため、従来船型より排水量が少なく、燃料消費も削減される。

今回コンセプト承認されたVLCCの試設計では、同等の載貨重量を持つ在来船型に比べ、バラスト水積載量を約65%削減され、必要なバラスト水処理装置の処理容量が半分以下で済む。

また、同等の速力による満載状態で4%、バラスト状態で20%、両者の平均で12%の燃料消費量とGHG排出量を削減できる。低環境負荷で、運航採算性の良い次世代船型として期待されると、している。

今後、MIBSコンセプトの実船への適用に向けて、運航・建造・修繕に関連して幅広く顧客の意見を聴取し、具体的に実現化を検討していく予定。

《レスポンス編集部》

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