国営投資会社カザナ・ナショナルが昨年末時点で保有する有価証券の合計は前年比24.3%増の869億リンギで、過去最高を更新した。
IHHヘルスケアやアストロ・マレーシア・ホールディングスの新規株式公開(IPO)による資産価値の増加が貢献した。
税引き前利益は同61.4%減の20億6000万リンギで、国への配当も10億リンギと、前年より66.7%減らした。過去3年間の配当の合計は45億リンギになる。
カザナは、テナガ・ナショナル、テレコム・マレーシア、マレーシア航空など、国内経済に不可欠の複数企業の株式を保有している。
昨年の主な投資は7件、計62億リンギ。資産処分は10件で、48億リンギの売却収入と21億リンギの売却益を計上した。今年はタイム・エンジニアリング、バンク・ムアマラットなどの証券を処分する。カザナは、ポートフォリオ拡充を図りカザナ子会社と民間セクターと提携させ、民間プロジェクトなどを行っていく方針だ。詳細は明らかにしなかったが、投資契約について検討しているという。