トヨタ自動車は、最新の安全技術を公開する「安全技術説明会」を開催した。説明会に登壇した吉田守孝常務は、公開した技術について「かなり普及を意識したもの」と見解を述べた。
今回公開した安全技術は、駐車場や追突など、具体的なシーンを想定したものであり、かつ新型『クラウン』への搭載を示唆する内容が見られる点について「安全技術は、クルマの使われ方を考慮しながら、普及に結びつけることが大切」と話した。
新技術による保護の対象が歩行者、高齢者であり、また追突への対応技術を厚く用意したことに関しては「これらが緊急の課題ということ。フォーカスしている訳ではない」とし、交通事故死者数の一層の削減に努める方針を示した。しかし、2011年の交通事故死者数が4612人であったところ、国交省が2018年までに2500人以下とすることを掲げるなど、数値目標は高い。これについては「自動車業界だけでは難しいかもしれない」と考えを述べた。
2012年4月に新設したITS実験場の活用、ならびにITS関連技術の実用化については「国や自治体、他社を含めて議論を進めていくべき部分ももちろんある。技術に関しては路車、車車さまざまあるが、まずは交差点の事故対策を中心に進めていく」とした。